最終更新日:2025-09-03
会計事務所博覧会 9/11,12に開催 AI・DX・税務調査の進化を体感する2日間
- 2025/09/03

2025年9月11日(木)・12日(金)、東京都立産業貿易センター浜松町館で「会計事務所博覧会2025」が開催される。会計・税務・経営支援に携わる専門家を対象に、最新の業務支援ツールや実務ノウハウを紹介する国内最大級の展示会であり、今年は「AIとデジタルが生み出す業界の新時代へ」をテーマに掲げる。今年で第12回目を迎え、AI・クラウド・業務自動化など、会計事務所の実務に直結する最新技術とソリューションが一堂に会する。
急速なデジタル化と業務の多様化が進む中、会計事務所が直面する課題は複雑化している。人材確保、業務効率化、顧問先への付加価値提供など、事務所経営における悩みは尽きない。そんな中、会計事務所博覧会は「見て・聞いて・学べる」実践的な情報収集の場として、多くの来場者から支持を集めている。
出展企業は過去最多の47社。生成AI、RPA、AI-OCRなどの業務自動化ソリューションに加え、電子帳簿保存法対応ツール、インボイス制度支援サービス、顧問先向け経営支援アプリなど、実務に即した製品が多数紹介される。来場者には「ChatGPT活用事例集(非売品)」の配布も予定されており、実務者にとって有益な情報が満載だ。
<注目セッション>
【税務調査の未来図】~「KSK2」導入後の新たな調査スタイル~
9月11日(木)10:30〜11:15
講師:松崎啓介税理士、清水太一税理士
本セミナーは、国税OB税理士の2名が、情報公開などによって最新情報を基に、国税庁が進めるAI活用型調査システム「KSK2」の中身や税務調査がどのように変わってくるのかのを解説。国税OB目線で調査手法の変化、会計事務所としてどのように対応していくべきなのか紹介。掛け合い形式による“本音トーク”を交え、これからの税務調査に備えるヒントが凝縮された内容となっている。
【会計ベンダートップが語る!】デジタル化の現状と未来
9月12日(金)10:30〜11:30
モデレーター:杉山靖彦税理士
パネラー:
•TKC 代表取締役社長 飯塚 真規氏
•弥生㈱ CEO 武藤 健一郎氏
•マネーフォワード 取締役執行役員 竹田 正信介氏
• freee㈱ 常務執行役員 CPO 木村 康宏氏
クラウド会計の普及、インボイス・電帳法対応、AIの業務実装、人材不足──制度改正とテクノロジーの進化が急加速する中、会計業界は今まさに「次のフェーズ」へと移行しつつある。本セッションでは、業界を代表する4社の経営陣が一堂に会し、これまでの変化と今後の展望を語る。製品の話にとどまらず、税理士がどうデジタル化と向き合うべきか、現場の課題をどうテクノロジーで解決するかなど、業界の進化の方向性を探る。
その他のセミナー(抜粋)
•RPAはここまで進化した!(9/11 11:30〜)
藤森恵子氏(アシモフロボティクス)による、開発不要のRPA導入事例紹介。
•AI-OCR 実証実験レポート(9/11 12:15〜)
高山和子氏(あいな税理士法人)が、紙と人手の削減可能性を現場目線で検証。
•辞めないチームのつくり方(9/11 13:00〜)
人材定着・育成の最新戦略を複数事務所の代表が共有。
•生成AIで変わる繁忙期の働き方(9/11 14:00〜)
江幡達也氏(エフアンドエム)が実体験を交えて紹介。
•属人化解消戦略セッション(9/11 14:45〜)
業務の見える化と継続可能な体制づくりを議論。
• AI税務相談の限界と可能性(9/11 15:45〜)
複数の実務者が生成AIの活用領域を検証。
•AI活用の原理原則と実務展開(9/12 11:45〜)
手島春樹氏(SoLabo)がローコスト自動化の事例を紹介。
•収益源の多角化と仕組み化(9/12 12:40〜)
3名の事務所代表が成功と失敗の実例を共有。
•明日から試せるAI活用法(9/12 13:45〜)
実務者3名によるデモと事例紹介。
• 税務会計AIエージェントの開発最前線(9/12 14:45〜)
杉山靖彦税理士らが「Zeimus」プロジェクトの構想を語る。
各セミナー後には講師との交流時間も設けられており、実務者同士の情報交換の場としても活用されている。
入場は無料・事前登録制
入場は無料だが、公式サイト(会計事務所博覧会2025公式ページ)からの事前登録が必要。1回の登録で両日とも入場可能で、セミナー申込も同時に行える。
クローズアップインタビュー
会計業界をはじめ関連する企業や団体などのキーマンを取材し、インタビュー形式で紹介します。
税界よもやま話
元税理士業界の専門紙および税金専門紙の編集長を経て、TAXジャーナリスト・業界ウォッチャーとして活躍する業界の事情通が綴るコラムです。