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最終更新日:2021-02-27

役員社宅 税務署に否認されると家賃だけでなく諸費用も給与扱いに

  • 2021/02/27
役員社宅 税務署に否認されると家賃だけでなく諸費用も給与扱いに

TVのバラエティー番組などでは、豪華な社長の家を訪問するなどの企画もあるが、オーナー会社の場合、その家は、会社が借りている「社宅」というケースが多い。役員社宅なら、会社の経費で借りているため、自前で買うより社長自身の懐からお金を払わなくて済む。ただ、税務上は一定の規制が設けられているため注意が必要だ。

税務上注意すべき「適正家賃」とは

都内の億ションマンションなどは、経営者やドクターなどに人気だ。経営者の場合、会社のおカネでマンションを取得し、これを、社宅として会社から借りることが多い。とくにオーナー会社の社長にこのパターンが多い。社長からすると、「会社のお金も、自分が稼いだお金で、財布が違うだけだ」。つまり、どちらの財布からお金を出しても、結局は自分のお金を使っているだけという感覚なのだ。

そのため、税務署でもこの役員社宅に関してはかならずチェックしており、社長から会社が一定額に満たない家賃しかとっていないと、基準になる家賃との差額が給与課税されるケースがある。急成長している若い経営者がこれで課税当局から指摘されることが多く、顧問税理士から注意されることも少なくない。

それでは、適正家賃の基準だが、通達にベースとなる計算方法が示されてる。もし、税務調査などで「豪華役員社宅」と認定されると、適正家賃は「時価」に跳ね上がる。

また、ペナルティーは、〝社宅゛における水道光熱費など、経営者個人が負担すべき費用を会社が払ったとして、やはり役員給与とみなされる。役員社宅は税務上、十分に注意しなくてはいけない問題なのだ。

役員社宅 税務署に否認されると家賃だけでなく諸費用も給与扱いに

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