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最終更新日:2024-06-03

Bottino(株)が開発・提供する記帳代行のストレス軽減アプリ「おもち」

  • 2024/06/03
Bottino(株)が開発・提供する記帳代行のストレス軽減アプリ「おもち」

人手不足により、効率化が課題になっている中小会計事務所だが、自計化の難しい中小・零細企業の記帳代行作業が業務効率化の足かせになっている。そんな中、記帳代行業務の効率化を進展させるツールが話題になっている。

1.現場目線で税理士業務の効率化支援

Bottino(株)(ボッチノ、代表取締役=末井紳也氏・写真)が開発・提供する記帳代行を支援するWebアプリ「おもち」。同社は大阪市内の税理士事務所の関連法人で、「おもち」の名称の由来は、「会計事務所と顧
問先が一緒になってこねて、美味しくいただこうとの思いから」(末井氏)。
末井氏は税理士事務所に十数年勤務し、自らの事務所の厳しい状況を打開するために、現場のエンジニアとしてこの開発を行った。主な機能は、現金出納帳をはじめ、銀行やPayPalの取引履歴、クレジットカード履歴といったデータの会計ソフトへの取り込み、給与計算データの法定調書作成ソフトへのエクスポート機能で、今までありそうでなかった痒い所に手が届くアプリとなっている。
現在、対応する会計ソフトは「財務応援」と「弥生」であるが、ニーズがあれば他のソフト向けにも開発することが可能という。ユーザーはPCでもスマホでもWebブラウザがあれば簡単に利用でき、利用料金は1クライアント月額1,925円(税込み)で、データ数とは関係なく定額制。提供先は会計事務所のみだが、クライアント側で記帳代行のストレス軽減アプリ「おもち」現場目線で税理士業務の効率化支援現金出納帳の入力と給与計算はできる。現金出納帳はあらかじめ会計事務所で勘定科目を紐づけしたカテゴリー等の入力環境を設定し、クライアントはWebから日付、カテゴリー、金額、摘要を入力するだけで出納帳が簡単に作成できる。
また、レシート等はOCR読み取りを利用することもでき、インボイス制度にも対応。クライアント側には簡単な給与計算機能があるので、会計事務所ではそこから「達人」シリーズの年末調整や「魔法陣」の法定調書作成ソフト向けにデータをエクスポートできる。それぞれ初期設定が必要だが、記帳代行作業は大幅に効率化する。

2.「こんなアプリを待っていた!」

2021年から提供する「おもち」は、現在、口コミが中心となって広まっているが、「こんなアプリを待っていた」「面倒な記帳作業の効率化に大いに役立った」など高い評価を得ているという。それまで現金出納帳も付けていなかったクライアントに入力を依頼するのは難しいのではとの声もあったが、簡単に入力できることから、抵抗はほとんどなかったとしている。
今後、アプリの機能拡張計画については、給与計算へのタイムカード連携と、銀行通帳コピーの読み取り機能の追加を考えている。末井代表は、「まずは無料体験版からお試しいただき、税理士ユーザーの声や要望等を取り入れながらより進化させていきます。記帳代行作業を軽減することで慢性的な時間不足を解消し、税理士事務所がクライアントと共に成長できるような地盤を築いていければ」と語っている。

※Webアプリ『おもち』、実際の操作画面の動画はこちらから
https://youtu.be/FOWAgjzTTEU

Bottino(株)が開発・提供する記帳代行のストレス軽減アプリ「おもち」

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