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最終更新日:2023-08-18

空室対策の新サービス「マテバ」 会計事務所へ“不動産部”立上げ支援

  • 2023/08/18
空室対策の新サービス「マテバ」 会計事務所へ“不動産部”立上げ支援

賃貸住宅オーナーの悩みである空室対策。抜本的な改善が難しい状況下、空室改善のための”逆住まい探し“という新たなサービスが登場し、話題を集めている。

家主・入居者双方にメリット生む新発想

大家が入居者を直接探せるマッチングサービス『マテバ』は、これまでの業界の賃貸慣習とは真逆の発想で、家主や賃貸管理会社側から賃貸・入居希望者へ直接アプローチできる。複数の登録入居者の中から、“住んで欲しい人”候補を探せる仕組みで、企業が顧客と直接コミュニケーションをとりながら購入を働きかけるダイレクトマーケティングの“不動産版”というべきもの。

マテバ株式会社 代表取締役 筒井太一朗氏

マテバ(株)(東京・渋谷区、代表取締役=筒井太一朗氏・写真)が構築・提供するプラットフォーム『マテバ』は、空室期間の短縮化などに期待できるというサービス。入居希望者は『マテバ』に希望条件を登録。家主や管理会社は空室物件に条件が合う入居希望者を検索し、候補者が見つかれば、自ら、ダイレクトオファーができる。やりとりはチャット上で行い、内見予約などもスムーズに行え、賃貸借契約はオンライン上で完結することができる仕組みだ。
入居希望者の登録や利用料、マッチング料は無料。家主等の物件登録者側は利用・登録料は無料だが、1マッチング当たり手数料が発生する。それでも家主にとっては、空室募集に必要な広告宣伝費や入居者が負担する仲介会社に支払う仲介手数料などの費用を削減できるなど、家主・入居者双方にメリットがある。
この空室改善に特化した新たなサービス、「空室対策の相談にアドバイスが欲しいというオーナーへ、顧問税理士さんからの情報提供として、大いに価値があります」(筒井社長)と活用を呼び掛ける。

会計事務所が受ける不動産売却相談を支援

また、筒井社長はこうしたサービスのほか、経営する不動産会社「ティガリアルエステート(株)」で、税理士との連携強化を行っている。これは、会計事務所や税理士法人が不動産売却などを手掛ける専門部署を立ち上げる際、ノウハウの提供や人材育成などの運用面をサポートするもの。会計事務所と一体となって、1~2年かけて不動産業務を軌道に乗せるための”裏方を務めていく。一般的な提携より強固な関係構築を目指し、不動産の売買・賃貸、不動産トラブル、相続などの問題も解決出来るような支援業務をワンストップで会計事務所に提供する。
不動産に関しては、売却相談に絡んで顧問税理士がセカンドオピニオン的な立場で顧客にアドバイスするケースがあるが、「無理な取引を勧めることなく、場合によってはまだ売却するタイミングではありませんと、きっぱりアドバイスすることも必要です。そうした際に納得できる提案資料等の作成にも、我々のような専門家を上手く活用していただければ」(筒井社長)と語る。
不動産オーナーらへのマッチングサービス『マテバ』の提供。そして、不動産で“人助け”を理念に、会計事務所との連携提案を呼び掛ける同社。不動産オーナーを顧客に抱える税理士にとって、注目される存在になりそうだ。


※『マテバ』はこちらから https://mateba.jp/

空室対策の新サービス「マテバ」 会計事務所へ“不動産部”立上げ支援

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