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最終更新日:2022-12-12

テレワーク環境下に必要なPCログ管理 税理士法にも準拠し業務みえる化を促進

  • 2022/12/12
テレワーク環境下に必要なPCログ管理 税理士法にも準拠し業務みえる化を促進

1.セブンセンスグループの「みえるクラウドログ」

税理士がテレワークを導入する際に重要なのが、税理士法に準拠し、使用人等に対する「管理・監督」義務が果たされているかどうかだ。日税連のテレワークに関する指針によると、リモートワークの環境下においては、システム利用時の業務記録(ログ)の保存および確認が出来る環境の整備が急務となっている。 そうした課題解決に役立つのが、PCログ管理システム。会計事務所が母体のDX推進で知られるセブンセンスグループのセブンセンスマーケティング(株)(静岡・沼津市)が開発した同システムは、今般の税理士法改正に対応した業務履歴の事後確認が可能。10分に1回程度、職員らが使用するPCの業務記録(PCログ)と画面キャプチャを保存することで、テレワーク中の業務状況の取得、管理ができる。これにより、事務所の業務改善点を見つけ出し、生産性向上が図れるという。

2.適正な顧問報酬算出の資料にも役立つ

近年のテレワーク、在宅ワーク拡大の中で顕在化したのが「職員や社員の業務内容が見えなくなる」等の課題だが、同システムにより、全職員のログイン、ログオフを一目で把握できるほか、テレワーク時の勤務状況の確認(業務時間管理)や作業記録、情報の持ち出し制限によるセキュリティの強化(セキュリティ管理)、勤務時間の可視化、深夜・休日出勤などの防止(隠れ残業防止管理)などの業務改善が図れるとしている。このほか、パソコンのログ情報をベースに、顧客ごとの業務内容をみえる化することによって、適正な顧問報酬算出の資料に役立ててもらう機能追加も予定されている。

各職員が使用するPCにインストールするだけで、セキュリティ認証がされたネットワークで管理者にログが送られる。昨年9月の発売以降、大手小規模といった規模に関係なく、在宅ワーカーを指導・管理するシステムを求める事務所からの導入や問い合わせが増えているという。価格は月額3万円(税別、年契約。WinPc30台まで、以降1台毎1,000円追加)で、セットアップサポート代行費用は5千円(税別、1台あたり)。

また、より深い分析を求める事務所を対象に、PC分析レポート作成および毎月1回ミーティングのオプション(20万円から)もある。

宮田昌輝代表

「毎月数回、日報をチェックするといったイメージで使っていただきたい。あまり、ガチガチに縛るような管理体制を考えていると逆効果ですから、所内のみえる化を促進するツールとして捉えて欲しい」(宮田昌輝代表=写真)。

テレワーク導入後の課題には、紙資料の取り扱いや労務管理、セキュリティ強化があげられるが、PCログ管理も重要なポイント。業務に関係のないソフトやネットにつながないようにするといったセキュリティへの自覚を促すためにも、良い方法と言えそうだ。

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