最終更新日:2021-05-20
銀行員が訪問時に企業のどこを見てるか?
- 2021/05/14
- 2021/05/20

監修者

徳永 貴則
(株)スペースワン 代表取締役 金融税理士アドバイザー講座主宰
大和銀行(現りそな銀行)にて、都内を中心に主に法人融資の新規開拓業務を行う。その後、本店融資部・審査部門を歴任。2,000社以上の融資に携わる。これらの経験を活かし㈱スペースワンを創設。銀行融資のコンサルをはじめ、事業再生や経営改善のアドバイスも行っている。
また、金融税理士アドバイザーの専任講師としても活躍中。
皆様既にご存知かもしれませんが、2020年12月下旬より、コロナ融資の要件が緩和されます。
全国・全業種を対象に売上高の要件を緩和します。
現在) 「直近1ヶ月」の売上高の前年同月の比較
変更後)「直近6カ月平均」の売上高の前年同時期の比較
になります。「6か月平均」となることでコロナの影響を受けている企業がより利用しやすくなると思われます。
年末のこの時期、もう一度売上要件を確認してみて、該当する場合はいつ・いくら必要かをきちんと資金繰りと検証してみてご相談してみてください。
担当者が企業に訪問を行いますが、訪問時には色んな提案や、時には雑談だけのためでも訪問することはよくあります。
では、銀行員が企業に訪問する際には、企業のどこを見ているでしょうか?
今回は、銀行員が訪問時にどこをチェックしているのか?について私の経験からお話をさせて頂きます。
社員のいるオフィスは会社の在り様が見える
私がオフィスでよく見ているのは主に下記のポイントでした。
〇行事予定などのホワイトボード
〇社員の机の上が片付いているか
〇電話応対や社員間の会話
ホワイトボードについては、今はGoogleカレンダーなどのクラウド管理をしている企業も多いですが、アナログでボードがある企業もあります。
例えば、営業社員の行動予定や受発注管理状況などがきちんと更新されている企業か?
それとも数年前のスケジュールがそのままになっていて放置されたままなのか?
もし、もう使っていない行事予定ボードがあるなら(オンライン管理に移行しているなど)撤去することをお勧めします。
社員の机の上が片付いているか?は、社長の整理整頓に対する姿勢が見えてきます。書類が山のままになっていたり、書棚がめちゃくちゃになっている企業は業績もよくないことが多いと言えます。
電話応対についても、誰も電話をとらない、取引先との会話が仕事とプライベートの区別がないような口調で話しているなども、無意識に耳に入ってくるものです。
社員間の会話も無駄話が多いなども気になってくるポイントです。
社長室は情報の宝庫です
社長室で面談することも多いですが、社員のいるオフィス以上に社長室は、まさに社長自身の空間になるので社長自身が表現されていると言っていいでしょう。
〇書棚に並んでいる本はどういうのが多いか
〇絵や置物はどういうものがあるか
〇車などの趣味があるか
〇明らかに社長室だけ高級な家具になっていないか
私が一番見ていたのは書棚でした。
どのような本や雑誌で情報収集しているのか?仕事に関する本はなくてゴルフや車の雑誌ばっかりなのか?(そういう社長もいましたが)社長の好奇心がどこにあるのかを見るには書棚が分かりやすかった感じです。
また、机の上に、車の模型がずらりと並んでいる社長もいましたし、カレンダーの種類(車ディーラーのカレンダーか、ゴルフカレンダーか、銀行のカレンダーか)などにも社長の趣味が反映されてきます。
趣味のものがあるからダメで無いからよいということではありませんが、社長室だけではなく、オフィス全体はまさに社長の人間性や趣向が全て反映された姿と言えます。
売上や利益の数字はもちろん大事ですが、数字を作る社長や社員の姿がどうなのか?が分かる舞台であるオフィスの在り方についても「見られている」意識をもっておくことが大切です。

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会計業界をはじめ関連する企業や団体などのキーマンを取材し、インタビュー形式で紹介します。
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税界よもやま話
元税理士業界の専門紙および税金専門紙の編集長を経て、TAXジャーナリスト・業界ウォッチャーとして活躍する業界の事情通が綴るコラムです。




