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最終更新日:2024-04-09

国税庁 消費税申告初心者の無申告に警鐘

  • 2024/04/09
国税庁 消費税申告初心者の無申告に警鐘

昨年10月の開始から半年が経過した「インボイス制度」。国税庁によると、これまでに400万以上の事業者が登録をしているとされ、国税庁の専用コールセンターには、税負担の軽減措置を受けるための手続きなどに関する多くの問い合わせがあるという。そうしたなか、国税庁は4月2日、ホームページの「インボイス発行事業者の登録を受けた方の確定申告について」のページを更新した。

新たな課税事業者への注意喚起

これは主に、インボイス制度の導入を機に初めて消費税課税事業者となった事業者に向けた注意喚起。「消費税の確定申告手続がお済みでない方へ」として、消費税の課税事業者で令和5年分の消費税の確定申告を申告期限の令和6年4月1日までに済ませていない場合は早めに申告書を作成・提出するか所轄税務署へ相談するよう呼びかけている。
また、期限後申告のペナルティとして、納めるべき税額のほかに無申告加算税がかかる場合や延滞税を納める必要がある場合があるとした上で、期限後に自主的に申告した場合には原則15?20%とされる無申告加算税が5%に軽減される軽減措置についても解説。
さらに、延滞税は法定納期限の翌日から本税を完納する日までの日数に応じて計算されること、加算税の額が5,000円未満の場合や延滞税の額が1,000円未満の場合には、それぞれ加算税や延滞税を納付する必要はないことについても触れている。
インボイス発行事業者の登録を受けた事業者は、基準期間(課税期間の2年前)の課税売上高が1,000万円以下であっても消費税の確定申告が必要になる。そのため、消費税の免税事業者であった個人事業者が、インボイス制度がスタートした令和5年10月1日から同年12月31日までの間にインボイス発行事業者の登録を受けた場合には、令和5年分の消費税の確定申告が必要になる。申告の対象となるのは、インボイス発行事業者の登録日から令和5年12月31日までの取引について。つまり最大でも10月1日?12月31日の3ヶ月分ということになる。
インボイス制度の導入により初めて消費税の課税事業者となった事業者は、インボイス制度も初めてなら消費税の申告も初めて。所得税の申告には慣れていても消費税には不慣れということで、インボイス初年度である令和5年分については税務当局でも無申告や申告ミスがないか注意喚起に余念がない。

国税庁 消費税申告初心者の無申告に警鐘

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